2008年11月アーカイブ
あぁ〜なんか気が急くね。年末。色々な人に会い、色々な用事を済ます。まずは武蔵境の古民家でJAZZイベント。実は来年から恵比寿の隠れバーで月2くらいで店(映像+バー)をやろうと思ってます。その主催のYさんが企画したイベント。
「2日間で×万円。コミカさんはプロジェクター持って来てもらってセッティングしてもらうだけ」

という話を前の職場のSから聞く。都内C市のとある河川工事の住民説明会でスクリーンにパワポを打ちたい、と。まあ地元っぽい感覚もあったし。楽勝でウマー(゚д゚)な仕事のハズ...だった。
「あ、明日なんだけどさ。軍手...持って来てくんない?機材の搬入とかも手伝ってよ」
...やな予感。
現場に行くと、舞台技術のジイちゃん社長が「あ、君たちパイプ椅子をね三百脚、並べて!」
え?おいおい俺って映像屋で来てんだけど?一瞬、思考が停止。Sを睨みつけるが、Sも音響屋さんも黙々と椅子を並べ始めたので、俺だけやんない訳にもいかない。
オイオイ、俺ってば派遣クンかよ。でもよ、日給だけ見れば編集のオペをやるのより全然いいんだよ。...トホー。お、お金が貰えればなんだってやりますよぉ。俺は。
...もう腕パンパンな。ふうふう言って椅子に座ってると、またジイちゃんが、
「あ、これさ俺の車のホコリ取りなんだけどこれで椅子の埃払ってよ」
ほらあるじゃんビッグバードの腕みたいな鳥の羽の。...払ったさ、三百脚。黙々と半笑いでね。肝心のプロジェクターのセッティングは3分で終わったぜ。ハハハ...
でさ、びっくりよ。
参加住民。...たった10人。
なんとなく手に取ってみた司馬遼太郎「新撰組血風録」がことの他、面白かった。近頃、移動中と言わず作業の合間と言わず、ずーっとモンハンばかりだったので活字が脳の皺に染み込むようだ。歴史小説なんて...と思っていたが司馬の書き口が鮮やかで、頁をめくるのももどかしいほど。
そう言えば大島渚の「御法度」はこの新撰組の短編集にベースを置いている(というか筋はほとんど踏襲している)。そのうちの一つ「前髪の惣三郎」という衆道(いわゆるあっちの気)の話なのだが、これがやたらに面白い。なるほど映画向けの筋書きだ。これは史実ではなく、完全なる司馬の脚色による話なのだが、これが見事。衆道というアンモラル(当時はそうでもなかったそうだが)とほとんど狂気沙汰な新撰組隊規とのコントラストがひねり出す世界観に目眩がする。あんまり映画の方はピンと来なかったが、もっかい観てみようかな。
もともと家人が先に読んでいたのだが、横から奪って先に読んでしまった。「あー、続き無いのー」と言ってみても、新撰組の話はこれと「燃えよ剣」しかない。僕は別に幕末ファンでも新撰組が好きな訳でもないが、この「極限の環境にギュウギュウに押し込まれる野郎共のドラマ」っつーのがなんか染みるんだよね。キューブリック的というか、ぜったいキューブリックも好きなはずだ。
家人と上野「大琳派展」へ。そもそも横浜の実家に父親の見舞いついでにトリエンナーレの2度目の観覧をしようと思っていたのだが、電車の中で「リンパ」の方が日曜までだと言う事に気付き、急遽予定を変える。
上野...す、すごい人出だ。さすが芸術の秋ね...。フェルメール展なんて40分待ちだって。お目当てのリンパの方も10分待ち。おげぇ...。金曜とは言え、平日でこの人出だもんなあ。土日の地獄絵図が想像だに恐ろしい。
館内は当然のごとく黒山の人だかり。同じモチーフが同派の中で幾度となく登場する「琳派」。題材によっては代を継ぐ事で良くなって行くものもあるのだが、有名な「風神雷神図」が後年に伝わるにつれ、劣化コピーになって行くのが驚きだった。こねくりまわすほど、始祖・宗達の鮮烈さが抜け落ちて行く。祖にして、極み、ということがあるのだなあ。
他、構図やトリミングの妙、に関心しつつも古典美術の重厚さに、ちょっと見ただけでヘトヘト。おりゃ、本物じゃなく解説書でじっくり見たいわ。
で、夜は伊勢佐木町で友人Aさんに会う。ついこないだ女児が誕生したばかり、御祝いなどを贈って、あとはもうベロベロ。目出たくても、目出たくなくてもまあ呑むのだなあ。家人の足がまたもつれ、目の前で派手に転ける。あまりの見事なコケっぷりに爆笑してると、後ろから来たオジさんに心配そうに「大丈夫?」と聞かれる。おお、ここは笑う場合じゃなくて助け起こす場面なのだ。すまん、家人。こんなんだからちゃんとした所帯が持てないのだなあ。
翌朝、病院からまたこっそり戻って来た父親と会う。最近、シスプラチン系の抗がん剤が全く功を奏さず、イレッサに切り替えた。一時期副作用などで話題になった曰く付きの薬剤。3週間の間、医師の監視のもと投薬を続けるという。いよいよ最終局面、のようだ。また伊勢佐木町に戻り、家人も交え父、母4人で昼食を取る。替えのコンタクトを忘れ、裸眼のままの俺。父親の顔がぼんやりして見えないのが、かえって救い。
恵比寿某所にある秘密のバーにて、とある密談。...ってほどでもないけれど。近しい方々にちょっとだけ話していたあの件、いよいよ始めるつもりです。
ふふふ。
本決まりとなりましたら、大々的に告知いたします。みなさん遊びに来て下さい。
高校、大学を通じての友人Iの結婚式で大阪へ。折角遠出するので、前乗りで家人も一緒に京都・大阪観光。
京都の町並みはバス移動の修学旅行の印象とは全然ちがって意外に騒がしく、梅田の立ち呑みの聖地「金盃」で呑む酒は相変らず素晴らしく、新世界の串カツに感激し、動物園前〜西成辺りのアーシー&ワイルドさに驚愕し、鶴橋のホルモン焼きで昇天。食って、呑んでの二泊三日。
ボロボロのベロベロの帰京日に出席した友人の結婚式はなんだか素敵で、こういう儀式もいいもんだなあと思ったのは酔った頭のせいなのか、俺が歳を取ったせいなのか。
引き出物とスーツを抱え、空港へ向かう道すがらまた梅田で途中下車、「金盃」納め。
